WOWOW連続ドラマ「ソロモンの偽証」主役の藤野涼子を演じる上白石萌歌の魅力

連続ドラマも最終話が放送されました。最後の結末には驚かされましたね。
前代未聞の学校内裁判をめぐる生徒役と親や先生役のキャストたちの熱演で、毎週、画面から目を離せない展開でした。その最大の魅力は、このドラマの主人公である藤野涼子の友達に対する思いと裁判を開いた行動力、そして最後までやり遂げる強い信念にありました。そして、その涼子を演じる上白石萌歌の魅力だったことは間違いありません。
藤野涼子と上白石萌歌の魅力について考えてみたいと思います。

藤野涼子とは?

城鳳高等学校2年。警察官の父と弁護士の母を持つ優等生。同級生・柏木卓也の転落死に疑問を感じ、様々な思惑に翻弄されながらも、前代未聞の“学校内裁判”を主導する。

クリスマスの朝、遅刻ぎりぎりに登校した涼子は、雪が降り積もった学校の中で、卓也の死体を発見する。卓也がなぜ死んでいたのか、学校と警察が自殺と断定した中、涼子のもとに同級生の大出俊次による殺人を告発する手紙が届く。転落死をめぐってマスコミやSNSユーザーが騒ぎ、校長が事態の収束を図ろうとするが、さらなる事故が起きる。次々に起こる不可解な出来事や大人たちの対応に納得できない涼子が「裁判をしませんか。わたしたちで」と校内に呼びかけ、前代未聞の学校内裁判が始まった。(WOWOWの公式HPより)

エリートの両親を持つ優等生が、学校側に逆らって裁判を起こすことなど通常考えられない。
きちんと問題解決をしようとしない学校側の態度と、相次いで起こった友人の事故、自分宛に届いた殺人の告発状など、彼女を学校内裁判に向かわせたきっかけはいくつもあり、警察官と弁護士を両親に持つため正義感が強かったせいであろうが、その理由はともかく、毅然として学校内裁判を実施し、学校や親の反対を押し切って事件の真相を調べようとする女子高生の力強い態度に惹かれてしまう。

藤野涼子を演じる上白石萌歌の魅力

上白石萌歌は、2011年に「東宝シンデレラオーディション」グランプリ(姉の萌音は審査委員特別賞受賞)を受賞し、2012年12月、WOWOWのドラマ「分身」で女優デビューした。
2018年公開の「羊と鋼の森」でピアノコンクールに出る姉妹役で、姉の上白石萌音と映画初共演。日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。また、同年に放送のTBSドラマ「義母と娘のブルース」に出演、綾瀬はるかと共演した。
2019年1月期の日本テレビドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」に出演。また、同年のNHK大河ドラマ「いだてん」では、前畑秀子役で出演、体重を7kg増量してアスリート体型へと肉体改造する過酷な役作りで、前畑になりきって演じた。
今後の予定では、NHK2022年度前期連続テレビ小説「ちむどんどん」でヒロイン・比嘉暢子(黒島結菜)の妹役で出演。また、 2022年3月18日 全国公開の映画「KAPPEI カッペイ」に主人公KAPPEI(伊藤英明)のヒロイン役で出演する。
「義母と娘のブルース」 の出演について、2020年のインタビューで「自分にとって、いいものばかり与えていただいたドラマでした。私の人生を変えたと言っても過言ではないくらい。」と語っていたが、このドラマでの綾瀬はるかの娘・みゆき役の天真爛漫な演技が、彼女の代表作にひとつといえるかもしれない。
今回の藤野涼子役はその対極ともいえるシリアスな役柄だが、彼女の強いまなざしが印象的できりっとした強い女子高生を見事に演じている。
WOWOWのドラマはデビュー作「分身」以来だが、放送前のインタビューでは「原点に帰ってきたような懐かしさがあり、背筋が伸びるような気持ち」と語っていた。また「藤野涼子は重みと責任感があり、いろいろなものを背負っている。どうにか彼女を救いたいという気持ち、強いまなざしでいろいろなものを見つめる姿勢で、撮影にのぞみました。」と撮影にあたっての思いをインタビューで答えている。そうした意気込みが、今回のドラマでは見事に演じられているように思う。

上白石萌歌と姉の萌音の活躍

先ほど書いた通り、萌歌と萌音は東宝シンデレラオーディションに参加。姉の応募につられて、妹の萌歌も応募したらしいが、結果は妹がグランプリ受賞。最初は萌歌が先行して活躍していたような印象があるが、最近の萌音の活躍は目覚ましい。ドラマに連続して出演して癒し系キャラで人気を集め、今年に入って、TBS「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」、NHK大河ドラマ「青天を衝け」篤君(天璋院) 役、そしてNHK2021年後期連続小説「カムカムエヴリバディ」橘安子 役と人気作品への主演を続け、紅白歌合戦にも初出場を決めるなど、非常に乗っている。

萌歌も大河ドラマには2019年に「いだてん」で出演し、NHK2022前期朝ドラ 「ちむどんどん」への出演や映画「KAPPEIカッペイ」にもヒロイン役の出演と負けていない。紅白歌合戦では先を越された形だが、今後ますますこの癒し系姉妹の活躍が続いていくだろう。

二人がインスタライブでデュエットしたスピッツの「チェリー」のハモリは感動的だった。音楽活動も二人とも別々にやっているようだが、ぜひ二人のハーモニーをまた聞いてみたい。

まとめ

WOWOW連続ドラマ「ソロモンの偽証」は最終話を終え、藤野涼子ロスがあります。
前代未聞の学校内裁判を起こした藤野涼子の友達に対する思い、裁判を開いた行動力、そして最後までやり遂げる責任感。この涼子の重みと責任感を、強いまなざしで見事に演じた上白石萌歌。今回の涼子役は彼女の新たな代表作にもなるかもしれない。
朝ドラ主演で乗っている姉の萌音とともに、萌歌の今後の活躍がますます楽しみです。

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